ナブンデアレ

菊池成孔の粋な夜電波2月11日朝の回をradicoのフリータイムサービスで聞きながら、月刊誌『文藝春秋』3月号の保阪正康浜崎洋介両氏の対談を読む。いずれも、西部邁氏追悼がテーマだった。菊池成孔はニュースを聞く数時間前に西部氏の番組の最終回を見ていたそうで。その回の最後に「これにて、ご免」といい放ったこと、同回の西部氏はいつもは白の手袋を着用するのを、片手は黒の手袋だった、つまりは一方が白、片方が黒、喪を象徴していた、というのだ。


この指摘が的を得ていたものであることが文藝春秋誌の対談で見事に証明されている。すべてが覚悟され、すべてを企図し、精神の自立を貫くために、実践された、というのだ。これ以上は語らない。しかし、三島由紀夫の市ヶ谷事件と同等の意義のある今回の<事件>について扱うメディアもなく、故人とあい付き合った思想家、文人の類いが無口なのが気になる。


菊池成孔西部邁氏追悼の最初にかけた曲、チェコのシンガー、ニコル・ブノウの「ナブンデアレ」が西部氏の最期の姿を、爽やかに象徴していると感じたので、購入してライブラリーに。