少しだけ、前へ

世の中は、GWとか大型連休というものが今日で終わるようだが、曜日のない日々を過ごしている身としては、変わらずに、マイペースで4月から5月への推移を楽しんでいる。

年に正月三が日を休みとしている多忙を生業としている家人でさえ、この10日ほどはペースダウンして余暇を楽しんでいる。4日には二人でホテルオークラ裏にある菊池寛実記念智美術館で開催中の<篠田桃紅〜昔日の彼方に>を観に行った。100歳を超えてからの新作を観られ、ある種の奇跡を鑑賞した感。

2年をかけて<司馬遼太郎全集>を読み切った家人のオファーで「何か読むものはないか」と言われるので、アマゾンで探していたら<司馬遼太郎短編全集>というのが文芸春秋社より出ており、3月末購入し読み始めた家人、全12巻のうち、もう4巻を読破してしまった。<断捨離>を旨とする家人にとって、先の<全集>を私がしかるべき価格で売った後のスペースをうまく活用して収めるだろう。この一連の司馬遼太郎の作品に頻繁に扱われるのが大坂とその周辺、この地域についてユニークにしてグローバルな視点で論考した中沢新一の「大阪アースダイバー」、これを私が熟読している。


中沢新一といえば<・・・『ボレロ』を聴くよろこびは、2の原理と3の原理、シンメトリーと非シンメトリーという、現実の世界ではめったに和解しあうことのないモデルどうしが、「この世ならぬレベル」で(中略)、調和や対称性を実現しているのを知覚することによってもたらされる、幸福感に根ざしている。・・・>という腑に落ちる箴言を思い起こす。

映画では洋画で「ニュースの真相」、邦画で「お父さんと伊藤さん」という2作の佳作に遭遇した。まさしく、2の原理と3の原理を象徴とする2作、後者はとくに、藤竜也リリー・フランキー上野樹里の快演が作品の微妙なニュアンスを活かしていた。

昨日は知り合いの紹介で、我が身にはじめて針というものを刺すという体験をした。いわゆる<鍼灸師>による施術。体全体がポカポカと温かくなり、全身の血の巡りがよくなることを体感、部分のしびれが消えたのは不思議。いきなり治癒することはないものの、少しずつ改善していく、という指摘に納得。

なんとなくではあるが、少しだけ、前へ進んだ実感を持てた、わが黄金週間、ではありました。