読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

大瀧詠一を聞くということ

大瀧詠一の、本人が生存していれば決して決断しなかった形で、『Debut Again』が発売され、いろいろ迷ったけれど、<初回限定版>を購入し、この数日、iPodに入れて聞いている。私なんぞは、たとえ迷った末に購入したのであっても、ああやっちゃった、失敗だ〜、などと思うことはないのである。失敗を悔いる時間がない、すべてのチョイスが後戻りできない、そういう人生を生きているから。

で、小林旭に提供した『熱き心』、シャネルズに提供した『Tシャツに口紅』、薬師丸ひろ子に提供した『探偵物語』、森進一に提供した『夏のリビエラ』、松田聖子に提供した『風立ちぬ』などは、提供する前に何度もテイクをし、自ら完成度を高めた、その<作り>の極致を密かに自ら刻んだ音なのだな、とあらためて感じさせてくれることが希少な体験。

唯一、シャネルズに提供した一曲『星空のサーカス』は初めて聞いた、からハマってます。

ついでに、気になっていた大瀧詠一マターについて、youtubeを漁って、亡くなる2年前、久米宏の『ラジオなんですけど』に出演したときの音を聞き返して、これから雑誌『東京人』のバックナンバーを探してみることに。

で、これまた、大瀧詠一を聞いていて、気になっていた大命題、<小室直樹を読まなきゃ>というのがあり、何年か前に復刊された『日本人のための経済原論』を取り寄せることに。小室直樹は20世紀から今のニッポンを読み解くために送り込まれた<最終兵器>だということであり、大瀧詠一と今のニッポンの政治や経済がどう関係するのかと問われれば、言いたくはないが、いわゆる団塊の世代が良くも悪くもきょう今日を作り出しながら、課題を解決することなく放置しているからであり、音の巨人から理論の巨人へとフローしていくエレガントを体現したい、格好良くいえばそういうこと。