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月と金星

何気ない日常が流れていくのを実感するのは、昔は日めくりの暦を朝一枚ずつめくるという行為が象徴していた。今や、日めくりにたとえれば、気がついたときに3日分ぐらいいっぺんにめくるようなスピードという比喩があっているだろうか、いや、3日ではないな、一週間ほど、うんそれでも足りないな、気がついたときには一月経っていたなんていうこともあった昨今、とりあえず西暦2017年、平成29年が明けました。

年末年始に休暇を得るというスタイルではないため、果てしない(終わりのない)仕事を続けながら、それでも2日と7日はお休みしました。昨年末に虜となったディック・フランシスの晩年作品シリーズの『祝宴』を昨日読了、いやぁ、楽しめました。BGMはこの作品のヒロインがヴィオラ奏者であることから、エルガーの『ニムロッド』や、年末に遭遇した朝倉さやという歌手の『日本漬け』というアルバム。このシリーズでは珍しく、主人公がフレンチのシェフであることが特徴で、しっかりしたリサーチが活きて、ヴィオラとヴァイオリンの違いも含めて、勉強にもなる読書、映画とともにあらためて<楽しむ>ことの醍醐味を味わえました。

エルガーといえば、『惑星ージュピター』なんぞが著名ですが、『ニムロッド』も宇宙空間を漂う気分を味わえます。そんな中、2日の夕刻、写真のような宵空に遭遇、月と金星のツーショット、手ぶれ補正はしておりません(笑)。これが私にとっての<ご来光>のようなもの、この月と金星の間を民間機なのか米軍機なのか不明ながら、縫っていくのも見えました。

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年の瀬ラウンドアバウト

クリスマスアワードを終え、といっても私が主語ではなく、社会全体の話なんですが、2016年も最終週、とはいえ、一日一日の充実を心がけていれば、年末だとか年始だとか、あるいは年が変わる、年齢を重ねるなどということにことさら思いを置くような心境にはならず、ただ季節感を感じていたいとは思うものの、日によって気温が乱高下し、季節が進んだり戻ったりする、気象状態が異常なのか、社会の停滞(劣化症状)などが繰り返されている中、やっぱりクールに自らを措き、ほんとの意味でのリテラシーの力を研ぎ澄ませる、そうやって後6日を過ごすのだろうな、と。

映画の話しの続きなのだが、今年の日本映画のベストナントかが先週今週賑やかしされておりますが、『シン・ゴジラ』、『君の名は。』、『この世界の片隅で』について、さんざん耳たこ状態で、見ました感が強いのだけれど、ええ、来年になって落ち着いたら、しっかり見ることにします。私は目下、リーアム・ニーソンにハマっておりまして、きっかけはクリント・イーストウッドの作品を見ている中で、『ダーティハリー5』に出演した彼を見そめまして、以降リュック・ベッソンの手になる『96時間』シリーズ、『アンナウン』などを見続け、果てはわが敬愛するローレンス・ブロック原作のマット・スカダーシリーズの一つ『誘拐の掟』なんぞにたどり着き、果ては彼を一躍スターダムに押し上げた『シンドラーのリスト』まで見ちゃっております。

同時に読書では6年ほど前に亡くなったディック・フランシスの晩年の作品を読み始めたら、これまたドツボにハマり、一連のこの著者のシリーズの主人公をリーアム・ニーソンをイメージすると、まるで映像が浮かび上がってくるのを楽しんでおり、しかし、ほかの今時のミステリやらには食指が動かない、これはひとえに個人的なリテラシーの傲慢さによるもの、あっ、上記の『誘拐の掟』には原作を読んでいて、そのすばらしいキャラ造形に頷いたTJなる少年も登場しており、なるほど、ピッタリ、と納得。このブログのタイトルも、ローレンス・ブロック氏にちなんだもの。

何かが退場し、何かが登場し、そしてそれぞれが回遊し、時代がかなりのスピードで動くが、どこかでスピードを落とし、ラウンドアバウトで交錯する、そういうイメージで、ある意味、本質インチキが真っ当を凌駕する、そういう時代が過ぎていく、末期がんで余命一ヶ月を切った同業者が昨日をもって退職、職場を去って行った、私物を携えトボトボ歩く54歳の後ろ姿を仕事場の全員で見送った、涙が流れた。闘病生活のべ8年、担当医に「手は尽くした」と先月言われたという、最後まで仕事を全うし、その内容に手抜かりはなかった。『この世界の片隅で』のテーマソングそのまま、その後、TBSラジオに出演した作詞者・北山修が彼しか言えない表現で、今の時代を生き抜く心の処方箋を話しており、沈鬱にも受け止めた。

儀礼でしか言えませんが、皆様にとって、よい年が巡ってきますように祈念し、本年の更新を終了します。

ひとり年末調整

4ヶ月ぶりの更新、みなさま、お久しぶりです。すでに師走の五日という、もうなんともいかんともしがたい日々が巡っており、つねっても痛くならない頬をさすりつつ、今日は「ひとり年末調整」なる経理業務を朝イチから始め、さきほど終えたところ。

さて、7月末に<恒例の>不調が巡ってきて、例によって<安静生活>に入り、安静解除間もない9月末再び不調に陥り、このときは3日間検査入院を余儀なくされました。安静解除が明けたのは先月中旬のことで、人心地のついたのはここ一週間ほど。

ほぼ三ヶ月あまりの<安静生活>においては、ノウハウをつかんだといいますか、この期に及んで、人生の達人となったごとく、本、音楽、映画を十二分に堪能したのでございます。

その中でも、映画、すごかったな、これまで観たものも含め、実に三百本ほどを観まくりました。もちろん、ネット配信のものですが。最初はのべつ幕なしに観まくっていたのですが、さすがに鑑賞記録(こういうのをしていかないと、数日前に観た作品をはじめから観て、しばらくたたないと、既賞に気がつかないことが常、なので)を付けはじめ、作品タイトル(邦題と原題)、キャスト、監督名、制作年、そして自分だけのレビューをワンコメント、これも始めてみると、けっこう楽しいもので。

クリント・イーストウッドの作品、ほぼ制覇しました。手法はともかく、テーマがこれほど多岐にわたっているとは知りませんでした。その中のいくつかについてレビューを紹介しようと思ったのですが、きりがありません、また、機会があればいつか。映画芸術、恐るべし、です。

この間に、例によって、<訃報>がいくつも(当たり前ですが)。8月には性格俳優・梅津栄豊田泰光むのたけじ、トゥーツ・シルマンス、ベラ・チャスラフスカ、加藤紘一、10月にはアンジェイ・ワイダ平尾誠二平幹二朗高井有一、ロバートヴォーン、りりィレオン・ラッセル、そしてフェデロ・カストロ(いずれも敬称略)。それぞれに思いはありますが、キリがないので。

読んだ本では、『罪の声』(塩田武士)、『ザ・コラム2006~2014』(小田嶋隆)、『レイ・ブラッドベリ 自薦傑作集 万華鏡』(中村融訳)、『祝祭移動日』(ヘミングウェイ)、『オシムの言葉』(木村元彦)などを堪能しました。最後の2作は既読なのですが、KINDLE版でiPhone で(つまりは電子書籍として)読みました。傑作でした。『オシムの言葉』は超のつくドキュメントというのか、複雑な事態をわかりやすく、読者の意識喚起を促す描き方、ただ単に、オシムにインタビューをしただけで書くのではなく、あの東欧の言葉、民族性、宗教、政治のカオスの実際を取材した上で書いているのでオビツァ・オシムの濃密な人生を描くこと、半端なく、メディアライターの領域を大きく超えた、いわゆる2000年代屈指の作品であることをあらためて知り、なおかつ、電子本として読んでも読み応えがあった。

ディアハンター

永六輔死去、についてレクイエムの名手を気取る気持ちはない。書くことは多々ある。しかし、一点にする。ラジオの名手であったことと、最後までそのラジオにこだわったこと、見事だった。自らの名を冠にした番組、<永六輔七転八倒九十分>の冠を局として外さざるを得なくなった6月27日の最終回を終えての、7月7日逝去、だった。これ以上は、今、書かない。ラジオについてと同様、いずれ日を改めて。

訃報と言えば、マイケル・チミノもけっこう意外だった。<昔の名前>として、私でさえ忘れかけていた。不意に聞かされた名前だった。名前を知っていても、その作品については、一作しか観ていない(もう一作、駄作と評判の映画を観に行ったのだが、途中で映画館を出てしまった)、その一作が『ディアハンター』で、私の生涯での映画ベスト10に確実に入る映画。序盤の民族色多彩の結婚式シーン(ロシア正教会、主人公たちはピッツバーグに住むロシア系移民)で引きつけられ、中盤のベトナムシーンで息をのみ、後半の帰還兵を待ち受けるアメリカというものを描いたシーンで胸をつかれる、そして凄惨なラストへと長尺ながら、最後まで観てしまう。メリル・ストリープを初めて観たのもこの映画。クリストファー・ウォーケンも怪演。ロバート・デ・ニーロは言わずもがな。

この関連で、新しい映画では「トランボ/ハリウッドに最も嫌われた男」は気になる映画。時代がさかのぼるし、キャスティングがいいし、肝心のテーマがね。

・・・、などと書いていたら、<大橋巨泉氏、逝去>の報が。こういう予感(永六輔氏と大橋巨泉氏は逝くときは相次いで逝く)が数年前からしていた。永六輔がラジオの名手であれば、大橋巨泉はテレビの名手、言わずもがな。往時は向かい合いもしなかった二人が近年は永氏の番組に出稼ぎにやって来ては、大事な話を繰り返ししていた、そういう時代なんだろうな、今は。実感が湧かないので、この話もいつか日を改めて。

ああ、大橋巨泉氏、私はまずジャズの入門を彼のラジオ番組でなし、たとえば『奇妙な果実』(ビリーホリディ自伝・油井正一大橋巨泉共訳、晶文社刊)なんぞも読み始めたから私にとってはJazzティーチャーでもあった、というかそこから始まった。

東海以西が梅雨明けで、関東以北はお預けを食らいながら、でも実質梅雨明けの暑さが押し寄せており、琉球の大工哲夫さんの『生活の柄』なんぞを聞きつつ、辻邦生の『嵯峨野明月記』を読み進めております。本阿弥光悦俵屋宗達、角倉素庵の3人が繰り返し独白する、改行も何もない文字詰めの息苦しい構成ながら、黙ってその独白を進めていくと、苦行(苦笑)の先に、戦国の混沌からそれぞれ異なる手法と思惟と実践により、次第に<嵯峨本印行>という事業に結実していく、まことに行のような読書でありながら、崇高な達成へと導かれるカタルシスを味わうために。

Time Is Tight

サラダ記念日やら七夕などをスルーして、今日はBooker T. & The MG7' S のTime Is Tight (前回書いた、林美雄氏のパックインミュージックのオープニングにかかる曲)なんぞを聞きつつ、7月8日は仏滅の金曜日、それにしても昨日は暑かった。

久しぶりに、最寄りの区民プールに足を運び、水浴びを。まだ学校が夏休みに入る前だから幼児連れのママやらがポツリポツリ状態で、妙齢のBoyなんてほかに居やしない、かといって、日光浴に勤しむ歳ではない、ひたすらプールに入り、平泳ぎをしつつ、水中ウォーキングを行う、という避暑運動活動を。

な〜に、フライト途中に2時間の休憩をプールで過ごした、そういう次第で。その2時間ほどの間に公園の周囲を少なくとも、東京都選挙区の候補者の選挙カーが6,7台ほど通ったかな、ご苦労様。一方、マスメディアは「忖度」して、参院選などを報道するのは皆無で、ひたすら来週告示の都知事選の候補者リストアップに勤しむ、聞けば、築地から移転する豊洲が大変なことになっている、要は国立競技場と同様のずさんな公共事業が跋扈しており、システムそのものが劣化し、首長にどんな逸材が現れようとどうすることもキャンノットな状態。詳細をお知りになりたい方はこちらを。

休憩を終え、神宮外苑に移動すると、北陸から移動してきた某球団の選手たちが軟式野球場で暑さも忘れトレーニングしている場面に遭遇、プロだもの、当然と言えば当然、みんないい動きをしていました。いい結果を出して、いい給料を稼いでください。

大手町の気象庁内では、この時期の課題、「梅雨明けをどういうタイミングで」、<梅雨明けしたとみられる>発表を行うか、これをもう残業に残業を重ね、ウハウハ総出で、案を練っている、と。その中の一案が<関東地方は7月7日に梅雨明けしたとみられる>であり、いったん北上している梅雨前線が南下するか否かを見極めている、と。そういうんで給料をもらえる仕事、いいですね。

で、降る降ると言われた夕刻の雨が降らず、期せずして七夕の夜空は織り姫&彦星の遭遇をウォッチングできる状態になり、雨が降らずとも、夜は涼しい風が吹き始め、日付が変わる頃、西東京の外れまで移動した頃は、いい夏の★空を眺めることができました。

都立図書館で借りてきた、新潮4月号、目玉は蓮実重彦の『伯爵夫人』だけど、久しぶりに文芸雑誌を眺めてみると、みなさん、めまいがしそうな文章を紡いでおるんですね、村田喜代子古井由吉多和田葉子岡田利規宮本輝絲山秋子島田雅彦辻原登高村薫、そうそうたる面々が連載をされており、、拾い読みをしつつ、濃密な時間を過ごすことができました。

冒頭のミュージックをリフレインで聴いておりましたが、午前3時にかかってきた曲でありながら、時空を経て、2016年夏の午後3時に聞いていても色あせない、シンプルでライトないい曲です。もちろん、林美雄さんのスピリッツも色あせず漂ってきます。時空を飛び越えて、Time Is Tight というのもいいです。で、今夜は、菊池成孔プロデュース、大西順子のリリースアルバムの特集、残念ながら明日フライトなので聞くことはできませんが、明日は大安の土曜日、ジューンブライドにあぶれたカップルとその知己縁者があちらこちらに湧いてくるのでしょう。

2016年のヨシ子さんと1974年のサマークリスマス

<チキドン チキドン チキドン・・・

チキドン チキドン チキドン・・・

「ナガオカ針(バリ)」

チキドン チキドン チキドン・・・

チキドン チキドン チキドン・・・

チキドン チキドン チキドン・・・

エロボン エロボン エロボン・・・

「ブラックスター」でボウイさんが別れを告げた

Everybody say! Ah…Ah…Ah…Ah…

真夏の太陽スゲエ high!!

最近はエロが足んねぇ why?

笑ってもっと baby smile !!

 上鴨蕎麦 (ジョウカモソバ)HEY!

フンガ フンガ    上鴨蕎麦(ジョウカモソバ)・・

ナン ナン ナン ナン・・・

日本の男達(メンズ)よ Are you happy?・・・『ヨシ子さん』歌詞一部、覚え書き、お気に入り箇所のみ。チキドンチキドンの部分は、ローハイドに源ありとみている。>


、・・・などという曲

 

ヨシ子さん (初回限定盤)

ヨシ子さん (初回限定盤)

 

 

が頻繁に流れた6月29日、は名だたる株主総会もほぼ何事もなかったようにスルーされ、英国のEU離脱さえ過去の歴史と思しき官製コントロールの株価が先週より大きく戻し、参院選のしょぼいながらも各地そこかしこに面白くも凄絶なパフォーマンスを伏せるがごとく、小池百合子が間隙を縫うように<都知事選>に現れ、碑文谷公園では水位を下げてさらにブツを探す、熊本地震の被災地を取り巻く九州の佐賀や長崎などは記録的な降雨が続き、関東の水瓶地域には雀の涙ほどしか降らない、などという日でもありました。

特異日」というのは個人的であり、上記『ヨシ子さん』の<解禁日>であったし、ナンとも不思議な8年間にわたり、書き紡がれてきた川上弘美の『このあたりの人たち』

 

このあたりの人たち (Switch library)

このあたりの人たち (Switch library)

 

 

の<発行日>でもあり、そういう意味での<特異日>だったような。

これには伏線があり、などと謎解きをするのではなく、きわめて個人的に『1974年のサマークリスマス〜林美雄パックインミュージックの時代』(柳澤健著・集英社

1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代

というノンフィクションを数日前に読み始め、内容についてはフムフム熟知しているものなのに、サマークリスマスとは何かについて書かれている下りで、林美雄氏が私とおなじ誕生日であり、ああ、私はサマークリスマスに生まれたんだという半ば冗句のような感慨から、当時聞いていた<金曜パック第2部>のもろもろについてあらためて蘇らせることになった。「ミドリブタ」、「下落合本舗」、「苦労多カル・ローカル・ニュース」などというフレーズに触れ、鮮やかに私にとっての70年代が目の前に現れた、そういう体験をした。

 

こうして、2016年という年も半分を過ぎ、ナンとか生きながらえることができたことを喜ぶべきか、1974年の自分を未だ超えていないことを悲しむべきか、今日一日悩み、明日からまた前へ進むしかない、ですね。1974年の林美雄の鬱屈を2016年夏、私は『ヨシ子さん』の持つマジカルパワーを以て打ち砕こうと、構想しております(苦)。

 

なお、小池百合子氏の出馬表明のコメントにおける<崖から落ちる決意で、・・・>は明らかな誤法か、あるいはまさしく「落ちる決意」であるとみられ、<清水の舞台>云々ではないのかも知れぬ、人の真意など計り知れようがない、そこへいくと、東京選挙区における三宅洋平の選挙フェス、田中康夫の練り歩きのライブは、なんじゃい、美し過ぎだろ、とおもわせるものがある。

震撼と深閑

今月上旬、サンデー毎日の特集記事、スノーデン衝撃インタビュー「日本での諜報活動と驚くべき世論操作」(記事:小笠原みどり)をまず読み、次いで『暴露スノーデンが私に託したファイル』グレン・グリーンウォルド 田口俊樹・濱野大道・武藤陽生訳(新潮社、2014年)という本を読み、さらに青山通り宮益坂上近くのシアター・イメージフォーラムに足を運び、『シチズンフォース スノーデンの暴露』(ローラ・ポイトラス監督)を観た。

元CIA職員エドワード・スノーデンが、NSA(国家安全保障局)による大量監視の実態を暴露し、世界を深閑とさせた<あの事件>からおよそ3年が経つ。忘れやすいのは日本人だけかと思いきや、世界中が忘れております。

スノーデンが米国法の及ばない香港に移動し、あるホテルに滞在し、映画監督・ポイトラスがカメラを回しはじめ、もう一人のキーマン、ジャーナリストのグレン・グリーンウォルドがスノーデン情報を元に取材を開始、ガーディアン紙にスクープ記事を発表、世界を震撼とさせる。スノーデンは内部告発者としての自らの正体を明かし、亡命先に移動するため、香港を脱出する。この間に、さまざまな記録映像や機密文書の内容をちりばめ、ドキュメント映画に結実する。スノーデン、グリーンウォルド、ポイトラスの3人がタッグを組んだ瞬間からの緊張はただならぬもの。

映画『ミッション:インポッシブル』とは異なり、事実の積み重ねがリアルなだけ、いいようのないサスペンスを見ているような、その他思うところあるけれど、ネットの怖さをさんざん知らされたので、これ以上は書きません(笑)。

さて、今月は岡山、京都、新潟などへ(いずれも日帰りだけど)取材に赴き、忙しい日々。中村晃子の『虹色の湖』、『恋のしずく』伊東ゆかり、『愛するってこわい』じゅん&ネネ、『愛のきずな』安倍律子、『折り鶴』千葉紘子、『どうぞこのまま』丸山圭子(この順番に聞くとベスト)などというカオス・昭和のプレイリストを聞きながら、新幹線の車窓から今のニッポンを眺めていると、ああ、これも書けないな。

第2段落、「深閑と」は「震撼と」の誤り。